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Mac Mini M4 Pro で Lightroom Classic、RAW現像速度とかレビュー

Mac Mini M4 Pro で Lightroom Classic、RAW現像速度とかレビュー

Apple Mac Mini M4 Pro
Apple Mac Mini M4 Pro、小さいです。ディスプレイ(Apple Studio Display)の下に隠れてしまうぐらい。
でもiMacならディスプレイにオールインワン。やっぱりiMacの方が好きだ!


年始にMacを買い替えました。iMac27インチ2019から新Mac Mini M4 Proに。
長い間iMac27の新型登場を待っていたのですが、既に絶望的。購入から5年半経ってるiMac27では、RAW現像など最新の画像処理ツールを動かすには明らかに力不足。ここ半年ほどは処理中にiMacが落ちることもしばしば。どうしようか迷っていたのですが、昨年11月に発売されたMac Mini M4がすこぶる評判良い。
ディスプレイを別途購入の必要がありますが、この際、と言うことでMac Miniに逝ってしまいました。

Mac Miniって”mini”の言葉がついてるので、どうもせこいパソコンのように感じてしまうんですが、最近のminiはなかなかの高性能。調べてるうちにその優位性が色々とわかってきました。特に今回のM4はかなりの優れものです。

まずは今回購入のMac Mini M4 Pro、カスタマイズスペックです。
12コアCPU/16コアGPU, メモリ48GB, SSD2TB
プロセッサはそのままで、メモリとSSDを増強しています。

最初、無印のMac Mini M4で充分かと思ったんですが、Proの方がメモリアクセスとSSD速度がざっくり2倍ということがわかり、Proにすることにしました。
大量のRAW現像では大容量のファイルアクセスが連続して必要となり、アクセス速度はけっこう重要な要因。余裕ある容量も必要で、プロセッサにお金をかける以前にまずはメモリとSSDの容量確保が必要と思っています。
私の場合、プロセッサに関しては、ゲームをするわけでもなく、CGレンダリングや動画編集もしないので、GPUコア数を多少増やしてもその有効性は低いと思われ、標準のままとしました。
ちなみに今まで使用していたiMacもメモリ40GB、SSD2TBとしていました。CPUは、Intel Core i9。

SSDに関しては、速ければ現像後の画像閲覧などでもサクサク表示できて快適です。
メモリは、Lightroom Classic単体で動かすのであれば、Mac Mini M4 Pro標準の24GBで問題無いと思います。私はPhotoshop等、同時に起動していたいツールが幾つかあるので48GBとしました。

Blackmagic Disk Speed Test での内臓SSDスピード測定(5GB)結果です。
Blackmagic Disk Speed Test での内臓SSDスピード測定(5GB)結果です。
Write6871.2MB/s, Read5408.9MB/s、めちゃくちゃ速いです。


現像パラメータ等全てデフォルトで、100枚の現像時間を測定。
測定RAWファイルは、RICOH GR IIIx(2400万画素)、Leica M10-R(約4000万画素)、SONY α7cII(約3200万画素)、FUJIFILM X100VI(約4000万画素)で撮影した4種です。
ストップウォッチはiPhoneアプリを使用。指の反応などが正確とは言えないので、±1秒程度の誤差はあると思います。コンマ1秒は四捨五入です。まあ、100枚での測定ということもあり、多少の誤差は気にしません、ご容赦を。以下、測定結果です。

RICOH GRIIIx(2400万画素)DNG:11 sec. @0.11 sec.
Leica M10-R(約4000万画素)DNG:32 sec. @0.32 sec.
SONY α7cII(約3200万画素)ARW:20 sec. @0.20 sec.
FUJIFILM X100VI(約4000万画素)RAF:50 sec. @0.50 sec.

ベイヤーセンサーの3ファイル、GRIIIx、M10-R、α7cII、速い!です。概ね画素数に応じた速度になっています。
6000万画素クラスのカメラは所有していませんが、上記結果からの推測で、100枚で50秒といった感じでしょうか。
ちなみに、GRIIIx、M10-Rのファイルは同じものを旧使用のiMacでも測定していて、今回のminiでは3倍速になっています。これは当初予想(希望?)したとおりの結果で満足しています。Mac Mini M4 Pro に買い替えて良かった!というところです。

ここで、X-TransのX100VIがちょっと遅いですが、センサー構造の違いにより、仕方のないことかと思います。ただし、Lightroomで「RAWディテール」を通した後のDNGファイルでは、ほぼ同画素数のLeica M10-Rと同等速度になります。DNGになってるので当たり前のような気もしますが、この辺り、今後機会があれば詳細を。

ところで、Lightroomのパラメータを一切補正なしにデフォルトのままでの現像は現実的じゃありません。
どうしようかと迷ったのですが、画像ファイルはそのままに、基本補正のパラメータを少し変更したものを全てにコピーして現像してみました。以下参照。色温度、色かぶり補正、露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、自然な彩度、彩度を少しづつ変更しています。

調整


けっこう疲れてきたので、GRIIIx、M10-Rのファイルのみでの測定です。
結果はそれぞれ、21秒、62秒。ほぼ2倍の時間がかかることとなりました。
他のカメラでも同様に、2倍の時間がかかると考えてよさそうです。
ほかにもいっぱいパラメータを変更したら更に時間がかかりそうですが、無補正のときもあるだろうし、平均すればだいたい2倍程度のような、、、というような感じで、計測は終了です。
※その後、実際の現像写真(補正は様々)での計測も行いましたが、多少のばらつきあれど概ね同じような速度となりました。


その昔20年ぐらい?前、RAW現像が一般化し始めた頃、数百万画素1枚の現像に数十秒の時間がかかっていました。それと比べると、ほんと、夢のような時代になっています。
Leica M10-Rの約4000万画素ファイルで、パラメータを補正したものでも1秒以内に現像を終えてしまいます。1枚だけであれば、体感的には時間が気にならない”一瞬”です。
まとめて数百枚書き出しても、数分で終わります。

計画性なく思いつきで色々試してたので取り留めない結末になってきましたが、要はMac Mini M4 Pro でのRAW現像はストレスなく迅速にこなせるということ。
ちなみに、私はRAW現像時、Lightroom Classicに加え、Photoshop、Bridge、Safari、mail等をけっこう並行して起動しています。このような状況でも、今のところ何のストレスもなく、皆サクサク動いてます。PureRAWなどの重いアドオンソフト起動時も動作が不安定になることもなく、全く健全に動いてます。
今度のMacも5年ぐらい使えそうです。たぶん。


Apple Mac Mini M4 Pro / Amazon