デジタルもフィルムも、日々の写真にカメラ色々、ライカとか。
バルナックライカ IIIa なんぞを買ってしまった件

バルナックライカ IIIa なんぞを買ってしまった件

バルナックライカ IIIa


いやー、これはもう着実にライカ沼にハマりつつあります。困ったもんです。
あのボディーの美しさに魅せられて、思わず買ってしまいました「バルナックライカ IIIa」
それも、ネット通販でポチリ!


》1938年製、80年前のカメラなのに程度は上上。

実は、正直言ってバルナックライカIIIaは飾っておくだけでもいいかな、と、そんな邪な気持ちでいました。
なにせ今回購入のものは、今からちょうど80年前の1938年製。なんとヒトラーが世界侵略を開始した年の製造です。
充分にアンティーク、見事な工芸品だと思います。そして僅か5万円ほどで手に入れられる幸せ。
そんなこともあって機能的なことはあまり考えず、その綺麗な商品写真を見て購入を即決していました。

果たして、届いたIIIaは、、、商品写真のとおりとっても綺麗!!、クロスで磨いてると更に綺麗に。
細かな擦り傷等ありますが、ちょっと見新品の様相。80年前の製品なのになんでこんなに綺麗なんだろう?
ちなみに、バルナック型ライカには色々な種類がありますが、私は貼り革がマウント周囲まで覆っているIIIaとIIIbが最も美しいと思っています。IIIc以降はマウント上部左右の貼り革がカットされていて、ボディーサイズも僅かに大きくなっている。


》レンジファインダーは秀逸、ピントはとっても合わせやすい。

そしてあまり期待していなかった機能的部分も充分に実用品。
レンジファインダーの二重像もクッキリ見え、シャッターの感触もいい。ボディー内もとても綺麗です。
また二重像は拡大率が高く(1.5倍?)、眼鏡使用の私には最新のM10よりピントが合わせやすいです。
こうなると、とにかくIIIaで写真が撮りたくなります。


》レンズは沈胴エルマー5cmF3.5。

当初、手持ちの3.5cmエルマーを装着しようと思っていたのですが、これはあまり写りも良くなく、IIIaには沈胴エルマー5cmが定番ということもあり、勢いに任せてこちらも購入。年代はボディーより20年近く新しくなりますが(それでも60年以上前の製品)、コーティングされた赤エルマーにしました。またこの赤エルマーがかっこいい!
ファインダーもクリアで問題ないんですが、巷言われてるように見え方が小さすぎ。IIIa用外付けLeica純正ファインダーをヤフオクで入手しました。(IIIaには測距用の”レンジ”ファインダーと画角用のファインダー、2つが付いています)


バルナックライカIIIaに赤エルマー5cmを装着。レンズは引き出した状態(撮影時)です。
バルナックライカIIIaに赤エルマー5cmを装着。レンズは引き出した状態(撮影時)です。


レンズには保護フィルターを。これは、保護というよりは、小さすぎる絞り枠を操作し易くするために装着しています。
そして外付けのLeica5cmファインダー。明るくてとっても見易く、等倍なので両目を開けて使えます。
これで撮影は万全。一通り揃えるのに時間がかかりましたが、それもまた楽し。
ちなみに上2枚のIIIa写真はα7IIIで撮影。35mm版創成期のカメラを、21世紀の最新デジタルカメラで撮ってます。


》フィルムの装填には特別な作法が必用。

さあ、これで写真が撮れるぞ、と思いきや、撮影の前に乗り越えなければならない障害が一つ。フィルムの装填です。
当時の35mmフィルムと現在の35mmフィルム形状の違いからくる、面倒くさい作業が必要になってきます。
「バルナックライカ フィルム 装填」でググってみてください。いっぱい出てきます。
こんな面倒なことはやってられないと、更に調べるとテレフォンカードを使って滑り込ませる方法を発見。
これが実によく考えられていて、この方法でやると普通のフィルム装填と大差なく、簡単にできてしまいます。
それにしても、昔の使い古しのテレフォンカードが、こんなとこで役に立つとは思ってもみませんでした。
何処の誰だか存じませぬが、この方法を考え出したお方に感謝!です。


》アンダー・パーフォレーション・・・フィルムへの露光がずれる。

フィルムに関してもう一つ。パトローネの若干のサイズ差により、フィルムへの露光が僅かに下にずれ、穴の部分に被ります。
この現象を、アンダー・パーフォレーションと言うらしいです。これもググればけっこう出てきます。
で、撮った写真をみると、やはりそのとおり。見事にずれてます。1mmちょいぐらいでしょうか。
対処法もあるようですが、私としてはトオシです。所詮、光学ファインダーで緻密なフレーミングはできませんし。


バルナックライカIIIaアンダー・パーフォレーション


》テスト撮影は良好、問題無し。嬉しくなってきます。

そんなこんなで、テスト撮影の結果、私のバルナックライカIIIaは全てきっちり機能していました。
これは、もう、ホントに感動もんです。80年前のカメラですヨ。
レンジファインダーによるピントは正確。狂いは無いです。
シャッターは設定速度より遅めに切れる感じですが(古いものはバネが緩んで遅くなりがちらしい)、所詮、感による露出となるので、それほど神経質になることもありません。ましてフィルムはネガ使用ですから融通ききます。

それにしてもIIIaで写真を撮ってると、ほんとテンション上がります。首からぶら下げてるだけでも嬉しいです。病気かな?
M10もテンション上がりますが、こちらの方が上。20倍近い価格差は関係無い。
ちなみにα7IIIで写真撮ってても全然テンション上がりません。純粋に写真を撮るという行為からすれば、こちらの方が上ですが。

というわけで、根津神社での試写を何枚か。4月の19日、ツツジがほぼ満開でした。
フィルムは印画紙に焼いてなんぼと思いますが、ここではデジタイズしたものを。
レンズはエルマー50mmF3.5。フィルムはFUJICOLOR100。


ツツジをボカしてみました。絞り解放F3.5ではこれぐらいです。
ツツジをボカしてみました。絞り解放F3.5ではこれぐらいです。


若干逆光気味、僅かなフレアが。
若干逆光気味、僅かなフレアが。


根津神社、お稲荷さんの鳥居。
根津神社、お稲荷さんの鳥居。


根津神社、造園の方が連れていたワンちゃん。カワイイ!です
根津神社、造園の方が連れていたワンちゃん。カワイイ!です。
コーティング有りとはいえ60年前の赤エルマー。盛大なフレアも出ます。


》バルナックライカIIIa、白黒フィルムACROS100で